ボリューム感あふれるアレンジメントで花々の繊細さと豊かな美しさを見事に引き出す東京のフロリスト、花屋ウルス。一輪一輪の花が秘める魅力に深く目を向けた彼の作品は、見る者を自然と引き寄せ、じっくりと見つめたくなる不思議な力を持っています。
今回、アーバニック30のスプリングコレクションのために花屋ウルスが創り上げたのは、柔らかなピンクの花びらと光沢感のある深い緑の葉が印象的な椿を用いたアレンジメント。季節の息吹を感じさせるこの特別な作品を、ぜひお楽しみください。
Urbanic(以下、U): あなたの作品を見ると、多様な花を組み合わせるよりは1種類の花を表現することに集中しているという印象を受けます。その理由について教えて頂けますか?
Ours Flower(以下、O): 一輪の花にはその花を育んだ人の思いや努力が込められていて、その思いや努力を丁寧に伝えたいという思いがあるからです。そのため、花そのものの形や美しさにフォーカスしたクローズアップショットを作品に取り入れることも多いです。
U: 新鮮な花を選ぶためのあなた独自の基準は何ですか?
O: 花の品質を最も重視しています。具体的には、葉や茎がどれだけ健康的でしっかりしているかを見るようにしています。それに加えて、美しい花と向き合った瞬間に感じる直感や、その場で心に響く感覚も大切にしています。
U: 作業をされる際に、最も大切にしていることは何ですか?
O: アレンジメントが置かれる空間をしっかりとイメージすることです。それから、各お花の持つ魅力がその空間に自然に溶け込むよう調和させることを意識しています。